「はまった男の恋物語」全65話完結しました
    はまった男と中国人彼女との出会いから始まる胸に響く長編です。

    「はまった男の恋物語」第2弾「恋する千羽鶴」全30話完結しました
    「結婚」この二文字が二人にはとても重い言葉でした。

    「はまった男の恋物語」第3弾「あなたの中国語」全24話完結しました
    1998年の大連を舞台に広がる大恋愛!!

    大連小姐ストーリー「明天」全19話完結しました
    大連に出稼ぎきた女の子の明天(明日)は?

    「はまった男の恋物語」第4弾「僕と玲」全17話完結しました
    大連の定食屋で働く玲ちゃんと僕のストーリー



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    明天 最終話

    明天・・・管理人より

    明天・・・
    第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話
    第11話第12話第13話第14話第15話第16話第17話第18話

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    明天
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    マンションをキャンセルしたお金で慧慧はすでに建っているマンションの部屋を購入した。

    鍵をもらい部屋に入り窓を開けて外の通りを眺めてみた広さもまあまあ、間取りも気にいった。

    値段もなんとか頑張れば買える、自分の居場所を手に入れた気分、最後の希望を叶えた気分だった。

    「ねーーー!!コレは何処に置くの?」と扇風機を持って琳琳が聞いてくる。

    あれから琳琳と燕琉とは仲良しになっていつも3人で行動している、このマンションも3人で探して決めた。

    引越しは一日で終わりビールを買って来て乾杯した。

    燕琉は勝利広場の地下にある雑貨のお店で働くことになった。

    琳琳はやはり慧慧とは別の日本カラオケのお店で働くようになった。

    給料はもちろん慧慧にはかなわないけど、お酒が飲めるしご飯も食べられると喜んでいる。

    「小さい部屋だけど、3人で暮らしてみない?」

    慧慧はそういうと琳琳も燕琉も喜んで手を握り返してきた。

    家賃なんてどうでもいい、3人で暮らせば寂しくない。

    慧慧は1人で大連で暮らすことがとてつもなく寂しく、嫌な事がたくさん起こることを恐れるようになった。

    いつか劉雪と二人で小梅の部屋に転がり込んだように、琳琳と燕琉に来てほしかった。

    小梅が床に寝たようにきっと慧慧も床に布団を買って来て寝るんだろう・・・

    あの頃と違うことは慧慧はお金持ちになったという事ぐらいか。

    琳琳にお店の服を買ってあげたり、燕琉のお店に行ってなにか買って売り上げに協力したりと自然に出来るようになっていた。

    小梅が慧慧と劉雪を妹のように扱ってくれた事を形を変えて慧慧も琳琳達にしているのだった。

    琳琳が慧慧に聞く

    「なんで大連に来たの?」と・・・慧慧にはほんの数年前の事なんだけど思い出せない。

    故郷に働く場所が無かったから、としか答えようがないのだ。

    でも劉雪も小梅も帰っていった。なぜ、自分だけが大連に残り、暮らしているのか?

    「 わたしにはもう故郷がないの・・・・」慧慧はそういいながらコップのビールを飲んだ。

    慧慧の弟は大学を出て電気関係の会社に就職が決まり故郷を出て行った、残されたのは母親が1人だけだった。

    当然のように母親は慧慧に帰って来いと言いながら慧慧の送るお金もアテにしていた、弟が出て行った数ヵ月後に母親は故郷から失踪した。

    連絡は死んだ父親の弟、おじさんから電話が来た、工場で働く母親が居なくなった事と家の中の家具が無くなって、家も誰かに売られてしまっていた事。

    慧慧がマンションを買おうと決めた数年前の出来事・・・・

    誰にも言えない事情を話した慧慧はむしろサッパリと笑いながら話した。

    その時に故郷はあるけど、なにも無い自分の心を琳琳に話すことが出来る自分に少し驚いていた。

    「慧慧、私のとこは牡丹江だけど今度帰るときに一緒に帰ろうよ。ね?」

    「3人で一緒に帰るの楽しいじゃない?そうしよう。」

    琳琳も燕琉もそう言ってくれるだけで本当に嬉しかった。

    窓の外はいつの間にか暗くて、いつもの大連の夜が始まってる。

    今日は休みを取ってよかった。

    「よーし!慧慧!!ディスコ行こうよ。ね?? 燕琉も一緒に行こう!」

    「行こう、慧慧。着替えて着替えて~~」

    夜の大連を3人は手を繋いで歩く。

    大きな喧騒と蒸し暑さ・・・聞えない会話とサイダーで割るウィスキーの味。

    イントロはビートの激しい音楽を予感させる。

    「自由が欲しい」と唄う歌が流れる。

    「眉飛色我」の強烈なビートが髪の毛の先まで伝わってきた、慧慧の頭から【忘れたい事】が消えてもどこかに消えない顔がある。

    故郷は無くなったけど二人に会いたい、劉雪と小梅に会いたい・・・・・・

    3人で暮らし始めて一ヶ月が経った。部屋の電球も、小さい鉢植えも3人で話して決めた。

    音楽や本や香水、アクセサリー、下着までも共有して暮らすことに慣れてきた頃慧慧は大連の駅に行き「故郷行き」の切符を買ってきた。

    買ったけれど行くか行かないかは決めていなかった、勿論、小梅にも劉雪にも連絡していない。

    「慧慧・・・一度でいいから故郷に帰ってみたほうがいいんじゃないの?」と心配する琳琳と燕琉に勧められて買ってみただけだった。

    劉雪に電話してみようと思いかけてみたが電源が切られていた。

    決心がつかないまま切符の期限は切れてしまった。

    慧慧は最近風邪を引いてなかなか治らず、毎日医者に行き点滴を受けていた。

    腕に繋がる管に落ちていく水玉を眺めながら人の出会いや自分の人生を思い返す。

    これからどうしたいのか・・それは後で考えよう、何で小梅も劉雪も電話が通じないんだろう?なにかあったのかな。 

    急に 故郷が消滅して無くなったような気がした、ベットの天井を見る。

    どんな空の色だっけ?川は大きかったっけ? 学校は?一つ一つを思い出す。

    色が着いたフィルムのように出てくる景色と白黒の写真のように浮かぶ風景もあった。

    電車に乗ったの、劉雪と二人で。私は300元しかもってなかったの。

    劉雪のお尻の下にそのお金入れて座ったまま寝たの。

    「海」の事ばかり考えてた・・・

    仕事の事なんてどうでもよかったの・・海が見てみたいって思って劉雪を誘ったの。

    だから劉雪が事故にあった時、「わたしのせいだ」って思った。

    小梅の彼氏が大嫌いだったから部屋を出たの。

    劉雪の母親は私に言ったの「必ず劉雪にお金を送らせてね」って・・・

    ひどいって思ったけど、だから..あの時「劉雪がここで働いていいよ」って言ったの。

    劉雪のお店に1人で行った時に「李信」って男の子に言われたの。

    「おまえみたいな仕事してる女は劉雪のとこに来るな」って・・

    くやしかったけど仕方ないって思ったの。

    慧慧はいつの間にか眠ってしまっていた。

    夢の中で同じ光景が何度も浮かんでいたホームに入っていく電車が止まり、慧慧は電車を降りた。

    改札には劉雪と小梅が並んで手をふっている。慧慧は走り出す、小梅が慧慧の肩を抱いて劉雪は慧慧の両手を握った。

    「あなたは故郷を忘れたの?」

    忘れたんじゃないの・・わたし・・・二人に謝りに来たの。

    「ごめんなさい」

    「バカみたい慧慧」 そう言って小梅も劉雪も笑う

    目が覚めた・・・・・・・・・・・

    ベットの横に燕琉が座っていた。

    「おはよう、慧慧 もう夜だよ。」と笑いながら言う

    「明天・・・・いい天気かな・・・・・」慧慧はそう言いながら窓の外を見る

    この街に劉雪と降り立った時から6年が経っていた。

    慧慧は携帯の蓋を開けてもう一度劉雪に掛けてみた、少しの沈黙のあと携帯はコール音を出し始めた。

    ・・・・・・・・・・・完・・・・・・・・・・・・・・


    ------------------------------
    エピローグ
    ------------------------------

    一ヵ月後 故郷の駅に降りた慧慧を出迎えたのは劉雪と小梅だった。

    あの時と同じ、そして慧慧の見た夢と同じように劉雪は慧慧の手を握り大きく振った。

    小梅は慧慧の身体を抱きしめた。  

    劉雪が大連に居たのは3年間、彼女達の大連に居た時間は短いけれど

    ふつうの女の子の何年分もの経験をする。

    慧慧は故郷での再会から一年後、泉州に移っていった。

    ------------------------------
    最後に管理人より:

    これにて大連を舞台にした3人の女の子のストーリー「明天」は完結です。
    毎度のことながらグダグダな更新で申し訳有りません。
    原作の空さん初め掲示板の方々にはこんな更新スピードでさぞかし呆れられていることと思います(´・ω・`)
    この場を借りてお詫びと感謝を申し上げます。

    冒頭「管理人より」でも書いているのですが、タイトルの「明天」とは中国語で「明日」の意味です。
    今この文章を書いている瞬間にも明日を夢みて地方からたくさんの女の子達が都会へと電車に乗ってやってきています。
    カラオケやスナックのような水商売で働く女の子達の周囲から見られる目。
    日本なんかより遥かに厳しい蔑みの視線や言葉を同国人から否応無しに浴びせられます。
    それに負けず働く子、働かざるを得ない子。

    なかには銭ゲバ、守銭奴、腹黒で碌でもない小姐もいるかもしれませんw
    一方で「明天」にでてくるような子達がいるもの事実です。
    この物語を読んで、そんな中国の女の子たちの真実の一部でも感じてもらえたら幸いです。

    2010年2月
    ちゃいネタ!管理人:羊肉串
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    明天 第18話

    明天・・・管理人より

    明天・・・
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    その日
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    数ヶ月の間、慧慧は毎日が楽しかった。

    6ヶ月が過ぎ、マンションは外装を完了して内装部分の工事に入るが、水道配管と電気配線に不備が起こり「引渡し予定日」が延期になっていく。

    鍵をもらえる人ともらえない人が出てきた、引渡し延期はその後3ヶ月も続き「電気配線許可」の下りないまま「修理」「再修理」「申請」「不許可」と何度も通知が来た。

    借りている部屋の家賃や引き払う時期も判らず、家具も人にあげてしまっている慧慧は毎晩なにもない部屋に帰り眠るだけの一ヶ月を過ごした。

    (こんなものなんだ・・・・・・)

    怒ったり悲しんだりしたのは引き渡し予定日から一ヶ月過ぎた日くらいまでで、3ヶ月を過ぎればあきらめに変わって行く。

    同じ時期に買っていた友達のマンションは無事に引き渡されているというのに慧慧の部屋は出来上がっているのに鍵が貰えない。

    誰に何と言えばいいのかも判らず、ただ電話で会社に問い合わせするだけだった。

    大連に来てから出来た友達では誰も慧慧の助けにはなれない。

    結局それから半年も経ってから来た連絡は3ヵ月後に入居できますという通知だった、慧慧はそのマンションの部屋に入らずに転売した。

    すこし損をしたけど仕方ない、買っておいて預かってもらっていた家具も売り払った。

    今、借りてる部屋の家賃ももうすぐ切れる。

    何も無い部屋に夜中に戻って来た慧慧は顔を洗い、床に座り込んだ。

    大きく開いたような暗い空間に自分が座り込んでいる。

    明日も同じ・・・・・こうして店から戻ってきて床に座り込む、自分でも気が付かないうちに寝てる。

    小梅と劉雪と3人で暮らしていた日々、隣に劉雪が寝ていて布団掛けて寝ていた遠い昔のような記憶。

    食事も3人、買い物も3人、食べるものなんてなんでもよかった。

    自分だけ・・・・どうして大連にいるんだろう。

    夜の大連で働き、ネオンと光の中でお酒を飲んで歌ってきた、嬉しいこともあったし悲しくて堪らない時もあったし、悔しくて眠れない時もあった。

    床に顔をつけて慧慧はゆっくりと眠りに落ちていく・・・・・・・・・

    その日、慧慧は夕方の勝利広場で1人で座っていた。

    天井まで吹き抜けてる百貨店を見上げて目の前のステージで音楽に合わせて踊る男の子達を眺めながら、お店の友達への誕生日になにを買えばいいのか悩んでいた。

    (時計にしようか・・化粧品にしようか・・・)

    目の前をたくさんの人が歩いていく、夫婦やカップル、家族でぞろぞろと通り過ぎていく。

    女の子の二人連れが慧慧の前を通りすぎて立ち止って声を掛けてきた。

    「あのーあなたはレモンで仕事してる子でしょ?」

    面識も無い知らない子に声を掛けられて少し驚いたけど慧慧は「そうだ」と返事した。

    「私は琳琳。この前レモンに行った時にあなたのこと見たんだよ、ごめんね、突然」

    「そうなの、ごめんなさい。覚えてなかったんで・・・・」

    「いいのよ、だってお店に居たの30分くらいだもん。どうしたのこんなとこで?」

    「友達の誕生日のプレゼントを買いに来て、疲れて休んでるの」

    「ああ、そうなんだ。なら五輪広場の地下に面白い雑貨屋あるんだよ」

    「そうなの?ありがとう」

    「私たちも今から行くから一緒に行かない?」琳琳はもう1人の女の子の名前を「燕琉」と紹介した。

    二人共、慧慧よりも2歳年下だった、去年の冬に牡丹江から大連に来たと言った。

    「簡単に仕事見つかると思ったんだよー。でもぜんぜんなくて・・」

    「そうよ、大連は景気悪い。今は他の友達と5人で住んでるの」

    毎日、琳琳達は時間が有りすぎて散歩ばかりしてると大笑いした。

    燕琉も明るく笑いながら言う。「私達は大連で一番の貧乏でーす」

    思わず慧慧も釣られて笑ってしまった。百貨店の人ごみの真ん中でポーズをつけながらそんな事を言う燕琉と琳琳、

    「早く行こう!」と慧慧をベンチから立たせて真ん中に挟んで歩きだす。

    五輪広場でソフトクリームを食べて歩き回り、プレゼントは琳琳も燕琉も一緒に探してくれた。

    夕方のご飯は慧慧がお金を出して3人で食べた、慧慧は久しぶりに笑い、楽しい話しをしながら思い出す。

    小梅と劉雪は今、故郷で幸せに暮らしてるんだろうか、

    二人と別れて慧慧はプレゼントを抱えて店に行く。

    琳琳も燕琉も手を振って「また逢おうね。連絡ちょうだい!」と言っていた。

    なぜだか思い出し笑いをしながら慧慧は店に入って着替えた。

    いつもよりも口が軽い慧慧を見て「どうしたの慧慧?彼氏でも出来たの?」と店の友達達は心配するほどその日の慧慧は上機嫌だった。

    最終話へ
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    明天 第17話

    明天・・・管理人より

    明天・・・
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    きっかけ
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    興行ビザが比較的簡単に取れた時期だった。

    慧慧も小紅も日本に行く事が簡単に出来ると思っていた。

    劉雪も日本に行ってみたいと思っていたけど口には出さない。

    それは現実として自分が中国に生まれて中国に育ち中国に親が居る身だからだろう。

    まして偽モノの結婚してまで日本に行っても人生が大きく変わるとも思えない。

    慧慧のように「なにもかも変えてしまいたい」とも思えない、

    大連での生活に少し魅力がなくなり、退屈になって来たのかもしれない。

    だからそんな夢を見てしまうのかも知れない。

    一枚の手紙が劉雪に来た。故郷からの通知だった。

    母親が劉雪を呼び戻してる内容だった。

    きっとそれは故郷で結婚しなさいという命令なんだろう。

    劉雪は素直に「故郷に帰る」ことを決めた。

    大連で学校に行き、働き、お金を稼いだ、初めて大連に来た時の自分の「願い」は全部じゃないけど結構頑張って叶えてきた。

    携帯ほしい・・・テレビがほしい・・・時計もほしい・・・

    マンションに住みたい・・・美味しいモノを食べたい・・・・

    ささいな事が多かったけれど自分なりに叶えてきた。

    ほんの数年間の間、大連に居ただけで故郷にいるどの友達よりもたくさん叶えてきたはずだ、

    そう思った時に劉雪は故郷に帰る気持ちになった。

    小梅の帰ったわずか半年後に劉雪は小梅と同じ電車に1人乗り込み黒龍江省の故郷に帰って行った。

    慧慧は劉雪を駅に送り小紅と二人で以前のように暮らし始めた。

    「日本に行きたい」が口癖になり、それを聞いたあるお客の斡旋で興行ビザを取れると聞き、お金を出したが結局のところ興行ビザは取れなかった、

    「慧慧は騙されたんだよ」と小紅は言う、判っているけど認めたくない慧慧は悔しさを見せずに毎日、店に出た。

    夢や希望を叶えること・・・叶ったと思うことは人それぞれ。

    劉雪は叶ったと思い、慧慧はまだまだやり残した夢や叶っていない希望があるから大連に居たいと思った。

    小紅と暮らす日々が続き、慧慧は恋愛もし借金もし店も何度か替わりいつしか自分の夢や希望が少なくなっている事に気がつく。

    小紅はお店に来る「日本人」のお客と付き合い、「結婚したい」と夢を持ち始める。

    勿論、慧慧にもそういう話はあったが・・どこかに「結婚するなら中国の人」があったのか、どんなに日本人と付き合っても「結婚したい」とは思わなかった。

    その人と一緒に居れば幸せだけど、どこかで冷めてる自分が居る、

    このまま大連にいればこの生活が続きいつか誰かと結婚して家庭を持って・・・・

    慧慧はそんな当たり前の事が想像出来なくなっていた。

    全部「偽モノ」なんじゃないか?

    愛も感情も今の生活もお酒もお店も、そして友達との友情も全部が全部「今日」の為、「明日」の為の一つのプロセスに過ぎない。

    持っている現金もタダの紙切れで実感が無い同じ歳の女の子と違い、喜んだり、感動したりが少ない自分に戸惑っていた。

    「嫌なことや経験がフツウの人より多かったから・・・」で納得は出来るけど・・・・・

    故郷に送り続けたお金で慧慧の弟は大学を出て就職出来た。

    父親も母親も慧慧に感謝してるはずだ、今までのようにがむしゃらに故郷に送金しなくてもよくなった慧慧はふと大連でマンションを買おうと思った。

    毎月のローン2千元の支払いさえ出来れば買える、今の慧慧には簡単なことに思えた。

    貯金も少しあるから買えるはず、慧慧はなにかに追われるように「急いでなにか実態の有る物」を手に入れたかった。

    広告を見たり、ショールームに行ったりして自分に合ったマンションを探す、1年後に完成する物件を見つけて気に入った慧慧は半分のお金を払い込んだ。

    「毎月のローンは2千元だ・・頑張ろう」と思うことが出来る自分が欲しかったのかもしれない。

    少し生活に張りが出てきた気がした。

    お店ではもう中堅クラスで古参のウチに入る、特定のお客さんも多いし相変わらず同伴とか日本から会いに来るお客さんも多い。

    このまま大連で生活するのも悪くない。

    半年経った頃に慧慧はマンションの部屋に入れる家具を買い始めた。

    鏡の形やベットの大きさを考えるだけで充実できた。

    自分の財産を作り上げる楽しみに没頭する慧慧、小紅は結婚し日本に行ってしまった。

    もう大連には帰ってこないだろう・・・・・でも「うらやましい」とは思わない。

    店に向うタクシーの窓から慧慧のマンションは見える、どんどん大きくなっているのを見ると嬉しくなった。

    あと何ヶ月?来年の今頃はあの部屋で何をしてるんだろう?そんな想像をするのも楽しかった。

    部屋の抽選も終わり慧慧の部屋は希望に近い場所で南向きの6階になった、小さい部屋で20万元足らずだけど自分のモノが出来ることに慧慧の心は弾み、毎日が楽しくなっていた。

    床に入れる絨毯の色や家具のカタログを見る、(いつごろ今の部屋を引き払おうか・・・)持っているテレビや家具は友達にあげて、新しいものを買おう。

    心機一転したい。

    この先どうなるかわからないけど、今までとちょっと違う人生が開けるかもしれない。

    幸せのきっかけなのかもしれないな・・・

    第18話へ
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    明天 第16話

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    明天・・・
    第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話
    第11話第12話第13話第14話第15話

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    日本
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    黒龍江省に帰る電車を見送り慧慧と劉雪は手を繋いで大連の駅を出た。

    小梅が結婚して故郷に帰ることになり見送りにきたその日に思い出す。

    あの時は小梅が駅の出口で私たちを迎えてくれて劉雪に抱きついたこと、バスに乗って海は何処にあるの?と小梅に聞いたこと

    小梅の結婚する人の写真を見せられたときに劉雪は泣きだしたこと、本当の妹のように二人に接してくれた小梅はもう大連に居なくなってしまった。

    電車のタラップで小梅は慧慧と劉雪にキスをして笑顔で乗り込んでいった

    「自分を大切にして、病気しちゃダメよ。元気でね」

    小梅の大連での仕事は終わりこれからは故郷で暮らす。

    劉雪は学校に行きたいと言い「英語」の学校に通い始めた、慧慧は相変わらずの寝坊癖で小紅と二人でいつまでも寝ている。

    化粧や洋服、旅行と好きな人のこと。3人の話題はいつも同じでそれでも毎日が飽きない、恋もするし、酔うこともある。
    病気になってつらい時もあるし、今月の給料が多くて驚く時もある、

    携帯電話や化粧品や服の程度なら望めばお客が持ってくる、アクセサリーや香水なら自動的に降って来るように集まった。

    本音の部分と嘘の自分を使い分ければなんでも望むものが手に入る、そんな感覚を3人はいつの間にか身に着けて毎日を過ごしている。

    それが時に悪い事であるという感覚は無かった、全てが「仕事」の一部で、手に入ったモノは「給料の一部」でしかない。

    当然、怒り出すお客もいるわけだが彼女達にはなぜ怒るのかの理解も出来なかった。

    ただ「嫌な人」で処理してしまえば別のお客がそれを補ってくれる、

    時に泣き、時に飛び跳ねるほどの嬉しさを表現することはフツウの女の子達と同じ、でも確実に同年代の子達とは違っている。

    「お金が無い」事に程度の違いこそあるが嫌悪感を抱くようになるのだ。

    そして突然、疲れてしまい飽きてしまうのもこの仕事の特徴なのだ。

    学校に行きたいと思い、昼間の仕事を望む。

    心を満たす恋人や現実逃避の為に日本へ行きたいと思い始める。

    慧慧はそういう感覚が薄いけれど劉雪は素直な分だけ仕事に飽きたし嫌悪感も早く芽生えた、学校に行き勉強を初めてこの仕事から逃げたいと思い始める。

    まだ自分にはチャンスがたくさんあってそれを使っていないだけと思い込んだ。

    事実、年齢からするとそうなのだが身についてしまった仕事の言葉や、仕草、なによりも知識や感覚は取り戻せない。

    そしてなによりも収入の違いに驚き、結局のところ数ヶ月でお店に戻る。

    心の中に満たされない不満を残しながら慣れた仕事に戻ってしまう、

    「この仕事って永くは出来ないよ」と慧慧も小紅も判っている。

    この仕事の延長に自分の人生を見つけるか、何もかも忘れて故郷に帰ってフツウの暮らしをするのか。

    いつか選択を迫られる時期が来る。

    ある日の夜、慧慧はお粥屋で小紅と劉雪に「結婚」の話を始めた、

    「偽モノの結婚して日本で住む、ここで働いてるよりは夢が大きいと思う」

    小紅もこの話しに乗り気になった。劉雪はどうしても【偽モノ】の部分が気にいらない。

    二人にそのことを言っても「だって日本に行けるんだよ」と流されてしまう、5年間日本に居れば国籍は日本人になる。

    その5年間は大変なんだろうけど、人生の永さに比べれば我慢出来るのだろう

    お客の1人に「日本行き」を勧められた慧慧はすっかりその気になり自分の将来の夢を作り始めた。

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    Appendix

    管理人から


    オッキッキする漢方薬、三體牛鞭勃動力!!です
    Twitter始めましたよ

    ご意見・ご要望・リンク申請などは管理人にDMください。 yangrouchuan.bjあっとま~くgmail.com

    詳細は「このblogについて」をご覧下さい。

    What's New

    ☆しばらくの間、尖閣問題中心にpostしようと思います。我慢してきましたが、いい加減きれましたw それと私が今、日本在住というのが大きな理由なんですがね。
    ☆やっと「明天」完結しました。(2/27)
    ☆大連を舞台に3人の女の子ストーリー「明天」を始めました。よろしくおねがいします
    ☆久しぶりの更新です。「あなたの中国語」が完結するまでkskします(4/5)
    ☆「はまった男の恋物語 第三弾 あなたの中国語」転載開始しました。今回も熱いストーリーですよ(6/11)
    ☆恋する千羽鶴全30話完結しました。ありがとうございました。(6/9)
    ☆長らくさぼっていましたがようやく更新のめどがつきましたのでこれからもよろしくお願いします(5/19)
    三體牛鞭勃動力販売用ショッピングカートを新設しました。
    もっと便利にお買い物ができます(11/23)
    ☆恋する千羽鶴転載開始しました。(10/19)
    ☆はまった男の恋物語全65話完結しました。読んでくださった方ありがとうございます。(10/13)
    ☆22万PV達成しました。ちゃいすぽ!さんに掲載されてから一気にカウンターがあがっています(9/26)
    秘密の漢方薬の販売をはじめました(9/24)
    ☆21万PV達成しました。どうもありがとうございます(9/21)
    ☆skypeボタンを付けました。でもオン・オフラインの表示がリアルタイムで表示されないっす。タイムラグあり杉orz。(9/19)
    ☆先月から北京駐在になっちゃいましたorz
    ちょっと忙しいので更新が滞ってますが、近々再開できると思うのでもう少々おまちください。(7/10)
    ☆はまった男さんのお友達の恋話があるのですが、転載が追いつかないので、今回の物語が完結したらそちらを転載しようと思ってます
    ☆帰国しました。やっぱり日本は最高です。(5/30)
    ☆ただいま北京に長期出張中ですorz 更新が遅れるかもしれませんが見捨てないでください(5/10)
    はまった男の恋物語の転載ですが、容量がかなり多いので、がんがってkskします!面白かったらコメントでもつけてください。遠距離恋愛から福建へとまだまだストーリーは続きますよ~~~(4/25)
    はまった男の恋物語本スレで私が転載しているのが見つかってしまいました。恥ずかしい限りです(m_m)ペコリ
    本スレに書き込みをして場の空気を乱したくはないので失礼とは思いますが、こちらでご挨拶にかえさせて頂きます。(4/22)
    はまった男の恋物語転載開始しました。かなり熱い物語です。おたのしみに!!(4/21)

    ★恋する千羽鶴★
    全30話完結!!!
    第1話はこちらから

    ★はまった男の恋物語★
    全65話完結!!
    出会い編(全五話)→第一話はコチラ
    遠距離大恋愛編(全十三話)
       →第一話はコチラ
    福建省編(全三話)→第一話はコチラ
    疑惑編(全六話)→第一話はコチラ
    失恋?編(全十八話)→第一話はコチラ
    北京編(全三話)→第一話はコチラ
    別れ編(全八話)→第一話はコチラ
    再会編(全六話)→第一話はコチラ
    騙されたのに・・・編(全三話)→第一話はコチラ

    ★中国駐在員Aの没落★
    好評転載中!
    現在第40話です!

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