「はまった男の恋物語」全65話完結しました
    はまった男と中国人彼女との出会いから始まる胸に響く長編です。

    「はまった男の恋物語」第2弾「恋する千羽鶴」全30話完結しました
    「結婚」この二文字が二人にはとても重い言葉でした。

    「はまった男の恋物語」第3弾「あなたの中国語」全24話完結しました
    1998年の大連を舞台に広がる大恋愛!!

    大連小姐ストーリー「明天」全19話完結しました
    大連に出稼ぎきた女の子の明天(明日)は?

    「はまった男の恋物語」第4弾「僕と玲」全17話完結しました
    大連の定食屋で働く玲ちゃんと僕のストーリー



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    明天 最終話

    明天・・・管理人より

    明天・・・
    第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話
    第11話第12話第13話第14話第15話第16話第17話第18話

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    明天
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    マンションをキャンセルしたお金で慧慧はすでに建っているマンションの部屋を購入した。

    鍵をもらい部屋に入り窓を開けて外の通りを眺めてみた広さもまあまあ、間取りも気にいった。

    値段もなんとか頑張れば買える、自分の居場所を手に入れた気分、最後の希望を叶えた気分だった。

    「ねーーー!!コレは何処に置くの?」と扇風機を持って琳琳が聞いてくる。

    あれから琳琳と燕琉とは仲良しになっていつも3人で行動している、このマンションも3人で探して決めた。

    引越しは一日で終わりビールを買って来て乾杯した。

    燕琉は勝利広場の地下にある雑貨のお店で働くことになった。

    琳琳はやはり慧慧とは別の日本カラオケのお店で働くようになった。

    給料はもちろん慧慧にはかなわないけど、お酒が飲めるしご飯も食べられると喜んでいる。

    「小さい部屋だけど、3人で暮らしてみない?」

    慧慧はそういうと琳琳も燕琉も喜んで手を握り返してきた。

    家賃なんてどうでもいい、3人で暮らせば寂しくない。

    慧慧は1人で大連で暮らすことがとてつもなく寂しく、嫌な事がたくさん起こることを恐れるようになった。

    いつか劉雪と二人で小梅の部屋に転がり込んだように、琳琳と燕琉に来てほしかった。

    小梅が床に寝たようにきっと慧慧も床に布団を買って来て寝るんだろう・・・

    あの頃と違うことは慧慧はお金持ちになったという事ぐらいか。

    琳琳にお店の服を買ってあげたり、燕琉のお店に行ってなにか買って売り上げに協力したりと自然に出来るようになっていた。

    小梅が慧慧と劉雪を妹のように扱ってくれた事を形を変えて慧慧も琳琳達にしているのだった。

    琳琳が慧慧に聞く

    「なんで大連に来たの?」と・・・慧慧にはほんの数年前の事なんだけど思い出せない。

    故郷に働く場所が無かったから、としか答えようがないのだ。

    でも劉雪も小梅も帰っていった。なぜ、自分だけが大連に残り、暮らしているのか?

    「 わたしにはもう故郷がないの・・・・」慧慧はそういいながらコップのビールを飲んだ。

    慧慧の弟は大学を出て電気関係の会社に就職が決まり故郷を出て行った、残されたのは母親が1人だけだった。

    当然のように母親は慧慧に帰って来いと言いながら慧慧の送るお金もアテにしていた、弟が出て行った数ヵ月後に母親は故郷から失踪した。

    連絡は死んだ父親の弟、おじさんから電話が来た、工場で働く母親が居なくなった事と家の中の家具が無くなって、家も誰かに売られてしまっていた事。

    慧慧がマンションを買おうと決めた数年前の出来事・・・・

    誰にも言えない事情を話した慧慧はむしろサッパリと笑いながら話した。

    その時に故郷はあるけど、なにも無い自分の心を琳琳に話すことが出来る自分に少し驚いていた。

    「慧慧、私のとこは牡丹江だけど今度帰るときに一緒に帰ろうよ。ね?」

    「3人で一緒に帰るの楽しいじゃない?そうしよう。」

    琳琳も燕琉もそう言ってくれるだけで本当に嬉しかった。

    窓の外はいつの間にか暗くて、いつもの大連の夜が始まってる。

    今日は休みを取ってよかった。

    「よーし!慧慧!!ディスコ行こうよ。ね?? 燕琉も一緒に行こう!」

    「行こう、慧慧。着替えて着替えて~~」

    夜の大連を3人は手を繋いで歩く。

    大きな喧騒と蒸し暑さ・・・聞えない会話とサイダーで割るウィスキーの味。

    イントロはビートの激しい音楽を予感させる。

    「自由が欲しい」と唄う歌が流れる。

    「眉飛色我」の強烈なビートが髪の毛の先まで伝わってきた、慧慧の頭から【忘れたい事】が消えてもどこかに消えない顔がある。

    故郷は無くなったけど二人に会いたい、劉雪と小梅に会いたい・・・・・・

    3人で暮らし始めて一ヶ月が経った。部屋の電球も、小さい鉢植えも3人で話して決めた。

    音楽や本や香水、アクセサリー、下着までも共有して暮らすことに慣れてきた頃慧慧は大連の駅に行き「故郷行き」の切符を買ってきた。

    買ったけれど行くか行かないかは決めていなかった、勿論、小梅にも劉雪にも連絡していない。

    「慧慧・・・一度でいいから故郷に帰ってみたほうがいいんじゃないの?」と心配する琳琳と燕琉に勧められて買ってみただけだった。

    劉雪に電話してみようと思いかけてみたが電源が切られていた。

    決心がつかないまま切符の期限は切れてしまった。

    慧慧は最近風邪を引いてなかなか治らず、毎日医者に行き点滴を受けていた。

    腕に繋がる管に落ちていく水玉を眺めながら人の出会いや自分の人生を思い返す。

    これからどうしたいのか・・それは後で考えよう、何で小梅も劉雪も電話が通じないんだろう?なにかあったのかな。 

    急に 故郷が消滅して無くなったような気がした、ベットの天井を見る。

    どんな空の色だっけ?川は大きかったっけ? 学校は?一つ一つを思い出す。

    色が着いたフィルムのように出てくる景色と白黒の写真のように浮かぶ風景もあった。

    電車に乗ったの、劉雪と二人で。私は300元しかもってなかったの。

    劉雪のお尻の下にそのお金入れて座ったまま寝たの。

    「海」の事ばかり考えてた・・・

    仕事の事なんてどうでもよかったの・・海が見てみたいって思って劉雪を誘ったの。

    だから劉雪が事故にあった時、「わたしのせいだ」って思った。

    小梅の彼氏が大嫌いだったから部屋を出たの。

    劉雪の母親は私に言ったの「必ず劉雪にお金を送らせてね」って・・・

    ひどいって思ったけど、だから..あの時「劉雪がここで働いていいよ」って言ったの。

    劉雪のお店に1人で行った時に「李信」って男の子に言われたの。

    「おまえみたいな仕事してる女は劉雪のとこに来るな」って・・

    くやしかったけど仕方ないって思ったの。

    慧慧はいつの間にか眠ってしまっていた。

    夢の中で同じ光景が何度も浮かんでいたホームに入っていく電車が止まり、慧慧は電車を降りた。

    改札には劉雪と小梅が並んで手をふっている。慧慧は走り出す、小梅が慧慧の肩を抱いて劉雪は慧慧の両手を握った。

    「あなたは故郷を忘れたの?」

    忘れたんじゃないの・・わたし・・・二人に謝りに来たの。

    「ごめんなさい」

    「バカみたい慧慧」 そう言って小梅も劉雪も笑う

    目が覚めた・・・・・・・・・・・

    ベットの横に燕琉が座っていた。

    「おはよう、慧慧 もう夜だよ。」と笑いながら言う

    「明天・・・・いい天気かな・・・・・」慧慧はそう言いながら窓の外を見る

    この街に劉雪と降り立った時から6年が経っていた。

    慧慧は携帯の蓋を開けてもう一度劉雪に掛けてみた、少しの沈黙のあと携帯はコール音を出し始めた。

    ・・・・・・・・・・・完・・・・・・・・・・・・・・


    ------------------------------
    エピローグ
    ------------------------------

    一ヵ月後 故郷の駅に降りた慧慧を出迎えたのは劉雪と小梅だった。

    あの時と同じ、そして慧慧の見た夢と同じように劉雪は慧慧の手を握り大きく振った。

    小梅は慧慧の身体を抱きしめた。  

    劉雪が大連に居たのは3年間、彼女達の大連に居た時間は短いけれど

    ふつうの女の子の何年分もの経験をする。

    慧慧は故郷での再会から一年後、泉州に移っていった。

    ------------------------------
    最後に管理人より:

    これにて大連を舞台にした3人の女の子のストーリー「明天」は完結です。
    毎度のことながらグダグダな更新で申し訳有りません。
    原作の空さん初め掲示板の方々にはこんな更新スピードでさぞかし呆れられていることと思います(´・ω・`)
    この場を借りてお詫びと感謝を申し上げます。

    冒頭「管理人より」でも書いているのですが、タイトルの「明天」とは中国語で「明日」の意味です。
    今この文章を書いている瞬間にも明日を夢みて地方からたくさんの女の子達が都会へと電車に乗ってやってきています。
    カラオケやスナックのような水商売で働く女の子達の周囲から見られる目。
    日本なんかより遥かに厳しい蔑みの視線や言葉を同国人から否応無しに浴びせられます。
    それに負けず働く子、働かざるを得ない子。

    なかには銭ゲバ、守銭奴、腹黒で碌でもない小姐もいるかもしれませんw
    一方で「明天」にでてくるような子達がいるもの事実です。
    この物語を読んで、そんな中国の女の子たちの真実の一部でも感じてもらえたら幸いです。

    2010年2月
    ちゃいネタ!管理人:羊肉串
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    明天 第18話

    明天・・・管理人より

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    その日
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    数ヶ月の間、慧慧は毎日が楽しかった。

    6ヶ月が過ぎ、マンションは外装を完了して内装部分の工事に入るが、水道配管と電気配線に不備が起こり「引渡し予定日」が延期になっていく。

    鍵をもらえる人ともらえない人が出てきた、引渡し延期はその後3ヶ月も続き「電気配線許可」の下りないまま「修理」「再修理」「申請」「不許可」と何度も通知が来た。

    借りている部屋の家賃や引き払う時期も判らず、家具も人にあげてしまっている慧慧は毎晩なにもない部屋に帰り眠るだけの一ヶ月を過ごした。

    (こんなものなんだ・・・・・・)

    怒ったり悲しんだりしたのは引き渡し予定日から一ヶ月過ぎた日くらいまでで、3ヶ月を過ぎればあきらめに変わって行く。

    同じ時期に買っていた友達のマンションは無事に引き渡されているというのに慧慧の部屋は出来上がっているのに鍵が貰えない。

    誰に何と言えばいいのかも判らず、ただ電話で会社に問い合わせするだけだった。

    大連に来てから出来た友達では誰も慧慧の助けにはなれない。

    結局それから半年も経ってから来た連絡は3ヵ月後に入居できますという通知だった、慧慧はそのマンションの部屋に入らずに転売した。

    すこし損をしたけど仕方ない、買っておいて預かってもらっていた家具も売り払った。

    今、借りてる部屋の家賃ももうすぐ切れる。

    何も無い部屋に夜中に戻って来た慧慧は顔を洗い、床に座り込んだ。

    大きく開いたような暗い空間に自分が座り込んでいる。

    明日も同じ・・・・・こうして店から戻ってきて床に座り込む、自分でも気が付かないうちに寝てる。

    小梅と劉雪と3人で暮らしていた日々、隣に劉雪が寝ていて布団掛けて寝ていた遠い昔のような記憶。

    食事も3人、買い物も3人、食べるものなんてなんでもよかった。

    自分だけ・・・・どうして大連にいるんだろう。

    夜の大連で働き、ネオンと光の中でお酒を飲んで歌ってきた、嬉しいこともあったし悲しくて堪らない時もあったし、悔しくて眠れない時もあった。

    床に顔をつけて慧慧はゆっくりと眠りに落ちていく・・・・・・・・・

    その日、慧慧は夕方の勝利広場で1人で座っていた。

    天井まで吹き抜けてる百貨店を見上げて目の前のステージで音楽に合わせて踊る男の子達を眺めながら、お店の友達への誕生日になにを買えばいいのか悩んでいた。

    (時計にしようか・・化粧品にしようか・・・)

    目の前をたくさんの人が歩いていく、夫婦やカップル、家族でぞろぞろと通り過ぎていく。

    女の子の二人連れが慧慧の前を通りすぎて立ち止って声を掛けてきた。

    「あのーあなたはレモンで仕事してる子でしょ?」

    面識も無い知らない子に声を掛けられて少し驚いたけど慧慧は「そうだ」と返事した。

    「私は琳琳。この前レモンに行った時にあなたのこと見たんだよ、ごめんね、突然」

    「そうなの、ごめんなさい。覚えてなかったんで・・・・」

    「いいのよ、だってお店に居たの30分くらいだもん。どうしたのこんなとこで?」

    「友達の誕生日のプレゼントを買いに来て、疲れて休んでるの」

    「ああ、そうなんだ。なら五輪広場の地下に面白い雑貨屋あるんだよ」

    「そうなの?ありがとう」

    「私たちも今から行くから一緒に行かない?」琳琳はもう1人の女の子の名前を「燕琉」と紹介した。

    二人共、慧慧よりも2歳年下だった、去年の冬に牡丹江から大連に来たと言った。

    「簡単に仕事見つかると思ったんだよー。でもぜんぜんなくて・・」

    「そうよ、大連は景気悪い。今は他の友達と5人で住んでるの」

    毎日、琳琳達は時間が有りすぎて散歩ばかりしてると大笑いした。

    燕琉も明るく笑いながら言う。「私達は大連で一番の貧乏でーす」

    思わず慧慧も釣られて笑ってしまった。百貨店の人ごみの真ん中でポーズをつけながらそんな事を言う燕琉と琳琳、

    「早く行こう!」と慧慧をベンチから立たせて真ん中に挟んで歩きだす。

    五輪広場でソフトクリームを食べて歩き回り、プレゼントは琳琳も燕琉も一緒に探してくれた。

    夕方のご飯は慧慧がお金を出して3人で食べた、慧慧は久しぶりに笑い、楽しい話しをしながら思い出す。

    小梅と劉雪は今、故郷で幸せに暮らしてるんだろうか、

    二人と別れて慧慧はプレゼントを抱えて店に行く。

    琳琳も燕琉も手を振って「また逢おうね。連絡ちょうだい!」と言っていた。

    なぜだか思い出し笑いをしながら慧慧は店に入って着替えた。

    いつもよりも口が軽い慧慧を見て「どうしたの慧慧?彼氏でも出来たの?」と店の友達達は心配するほどその日の慧慧は上機嫌だった。

    最終話へ
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    明天 第17話

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    きっかけ
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    興行ビザが比較的簡単に取れた時期だった。

    慧慧も小紅も日本に行く事が簡単に出来ると思っていた。

    劉雪も日本に行ってみたいと思っていたけど口には出さない。

    それは現実として自分が中国に生まれて中国に育ち中国に親が居る身だからだろう。

    まして偽モノの結婚してまで日本に行っても人生が大きく変わるとも思えない。

    慧慧のように「なにもかも変えてしまいたい」とも思えない、

    大連での生活に少し魅力がなくなり、退屈になって来たのかもしれない。

    だからそんな夢を見てしまうのかも知れない。

    一枚の手紙が劉雪に来た。故郷からの通知だった。

    母親が劉雪を呼び戻してる内容だった。

    きっとそれは故郷で結婚しなさいという命令なんだろう。

    劉雪は素直に「故郷に帰る」ことを決めた。

    大連で学校に行き、働き、お金を稼いだ、初めて大連に来た時の自分の「願い」は全部じゃないけど結構頑張って叶えてきた。

    携帯ほしい・・・テレビがほしい・・・時計もほしい・・・

    マンションに住みたい・・・美味しいモノを食べたい・・・・

    ささいな事が多かったけれど自分なりに叶えてきた。

    ほんの数年間の間、大連に居ただけで故郷にいるどの友達よりもたくさん叶えてきたはずだ、

    そう思った時に劉雪は故郷に帰る気持ちになった。

    小梅の帰ったわずか半年後に劉雪は小梅と同じ電車に1人乗り込み黒龍江省の故郷に帰って行った。

    慧慧は劉雪を駅に送り小紅と二人で以前のように暮らし始めた。

    「日本に行きたい」が口癖になり、それを聞いたあるお客の斡旋で興行ビザを取れると聞き、お金を出したが結局のところ興行ビザは取れなかった、

    「慧慧は騙されたんだよ」と小紅は言う、判っているけど認めたくない慧慧は悔しさを見せずに毎日、店に出た。

    夢や希望を叶えること・・・叶ったと思うことは人それぞれ。

    劉雪は叶ったと思い、慧慧はまだまだやり残した夢や叶っていない希望があるから大連に居たいと思った。

    小紅と暮らす日々が続き、慧慧は恋愛もし借金もし店も何度か替わりいつしか自分の夢や希望が少なくなっている事に気がつく。

    小紅はお店に来る「日本人」のお客と付き合い、「結婚したい」と夢を持ち始める。

    勿論、慧慧にもそういう話はあったが・・どこかに「結婚するなら中国の人」があったのか、どんなに日本人と付き合っても「結婚したい」とは思わなかった。

    その人と一緒に居れば幸せだけど、どこかで冷めてる自分が居る、

    このまま大連にいればこの生活が続きいつか誰かと結婚して家庭を持って・・・・

    慧慧はそんな当たり前の事が想像出来なくなっていた。

    全部「偽モノ」なんじゃないか?

    愛も感情も今の生活もお酒もお店も、そして友達との友情も全部が全部「今日」の為、「明日」の為の一つのプロセスに過ぎない。

    持っている現金もタダの紙切れで実感が無い同じ歳の女の子と違い、喜んだり、感動したりが少ない自分に戸惑っていた。

    「嫌なことや経験がフツウの人より多かったから・・・」で納得は出来るけど・・・・・

    故郷に送り続けたお金で慧慧の弟は大学を出て就職出来た。

    父親も母親も慧慧に感謝してるはずだ、今までのようにがむしゃらに故郷に送金しなくてもよくなった慧慧はふと大連でマンションを買おうと思った。

    毎月のローン2千元の支払いさえ出来れば買える、今の慧慧には簡単なことに思えた。

    貯金も少しあるから買えるはず、慧慧はなにかに追われるように「急いでなにか実態の有る物」を手に入れたかった。

    広告を見たり、ショールームに行ったりして自分に合ったマンションを探す、1年後に完成する物件を見つけて気に入った慧慧は半分のお金を払い込んだ。

    「毎月のローンは2千元だ・・頑張ろう」と思うことが出来る自分が欲しかったのかもしれない。

    少し生活に張りが出てきた気がした。

    お店ではもう中堅クラスで古参のウチに入る、特定のお客さんも多いし相変わらず同伴とか日本から会いに来るお客さんも多い。

    このまま大連で生活するのも悪くない。

    半年経った頃に慧慧はマンションの部屋に入れる家具を買い始めた。

    鏡の形やベットの大きさを考えるだけで充実できた。

    自分の財産を作り上げる楽しみに没頭する慧慧、小紅は結婚し日本に行ってしまった。

    もう大連には帰ってこないだろう・・・・・でも「うらやましい」とは思わない。

    店に向うタクシーの窓から慧慧のマンションは見える、どんどん大きくなっているのを見ると嬉しくなった。

    あと何ヶ月?来年の今頃はあの部屋で何をしてるんだろう?そんな想像をするのも楽しかった。

    部屋の抽選も終わり慧慧の部屋は希望に近い場所で南向きの6階になった、小さい部屋で20万元足らずだけど自分のモノが出来ることに慧慧の心は弾み、毎日が楽しくなっていた。

    床に入れる絨毯の色や家具のカタログを見る、(いつごろ今の部屋を引き払おうか・・・)持っているテレビや家具は友達にあげて、新しいものを買おう。

    心機一転したい。

    この先どうなるかわからないけど、今までとちょっと違う人生が開けるかもしれない。

    幸せのきっかけなのかもしれないな・・・

    第18話へ
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    明天 第16話

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    日本
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    黒龍江省に帰る電車を見送り慧慧と劉雪は手を繋いで大連の駅を出た。

    小梅が結婚して故郷に帰ることになり見送りにきたその日に思い出す。

    あの時は小梅が駅の出口で私たちを迎えてくれて劉雪に抱きついたこと、バスに乗って海は何処にあるの?と小梅に聞いたこと

    小梅の結婚する人の写真を見せられたときに劉雪は泣きだしたこと、本当の妹のように二人に接してくれた小梅はもう大連に居なくなってしまった。

    電車のタラップで小梅は慧慧と劉雪にキスをして笑顔で乗り込んでいった

    「自分を大切にして、病気しちゃダメよ。元気でね」

    小梅の大連での仕事は終わりこれからは故郷で暮らす。

    劉雪は学校に行きたいと言い「英語」の学校に通い始めた、慧慧は相変わらずの寝坊癖で小紅と二人でいつまでも寝ている。

    化粧や洋服、旅行と好きな人のこと。3人の話題はいつも同じでそれでも毎日が飽きない、恋もするし、酔うこともある。
    病気になってつらい時もあるし、今月の給料が多くて驚く時もある、

    携帯電話や化粧品や服の程度なら望めばお客が持ってくる、アクセサリーや香水なら自動的に降って来るように集まった。

    本音の部分と嘘の自分を使い分ければなんでも望むものが手に入る、そんな感覚を3人はいつの間にか身に着けて毎日を過ごしている。

    それが時に悪い事であるという感覚は無かった、全てが「仕事」の一部で、手に入ったモノは「給料の一部」でしかない。

    当然、怒り出すお客もいるわけだが彼女達にはなぜ怒るのかの理解も出来なかった。

    ただ「嫌な人」で処理してしまえば別のお客がそれを補ってくれる、

    時に泣き、時に飛び跳ねるほどの嬉しさを表現することはフツウの女の子達と同じ、でも確実に同年代の子達とは違っている。

    「お金が無い」事に程度の違いこそあるが嫌悪感を抱くようになるのだ。

    そして突然、疲れてしまい飽きてしまうのもこの仕事の特徴なのだ。

    学校に行きたいと思い、昼間の仕事を望む。

    心を満たす恋人や現実逃避の為に日本へ行きたいと思い始める。

    慧慧はそういう感覚が薄いけれど劉雪は素直な分だけ仕事に飽きたし嫌悪感も早く芽生えた、学校に行き勉強を初めてこの仕事から逃げたいと思い始める。

    まだ自分にはチャンスがたくさんあってそれを使っていないだけと思い込んだ。

    事実、年齢からするとそうなのだが身についてしまった仕事の言葉や、仕草、なによりも知識や感覚は取り戻せない。

    そしてなによりも収入の違いに驚き、結局のところ数ヶ月でお店に戻る。

    心の中に満たされない不満を残しながら慣れた仕事に戻ってしまう、

    「この仕事って永くは出来ないよ」と慧慧も小紅も判っている。

    この仕事の延長に自分の人生を見つけるか、何もかも忘れて故郷に帰ってフツウの暮らしをするのか。

    いつか選択を迫られる時期が来る。

    ある日の夜、慧慧はお粥屋で小紅と劉雪に「結婚」の話を始めた、

    「偽モノの結婚して日本で住む、ここで働いてるよりは夢が大きいと思う」

    小紅もこの話しに乗り気になった。劉雪はどうしても【偽モノ】の部分が気にいらない。

    二人にそのことを言っても「だって日本に行けるんだよ」と流されてしまう、5年間日本に居れば国籍は日本人になる。

    その5年間は大変なんだろうけど、人生の永さに比べれば我慢出来るのだろう

    お客の1人に「日本行き」を勧められた慧慧はすっかりその気になり自分の将来の夢を作り始めた。

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    明天 第15話

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    第11話第12話第13話第14話

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    男は半年程で日本に帰国することになった、それを小紅に伝えられず帰国の一ヶ月前にようやく小紅の耳に入れた。

    怒るか悲しむかと心配する男の目に案外と冷静な小紅が居た、

    「仕方ない事でいつか来る事だ」と言う小紅の言葉に、男は会社を辞めて離婚し小紅と大連で暮らすことを夢みる。

    現実には難しくてすぐに不可能な事だと解るけど男は足掻いた。

    帰任の飛行機が決まったと連絡してきた男の声には「諦め」と「喪失感」が混じっていたことを小紅は感じとる。

    やはりダメだったんだ、日本に帰ってしまって二度と会えないんだ。と小紅は思う。

    その日、小紅は8時に起きて化粧をした。

    一番似会う服を着てドアを開ける

    「すごい霧・・飛行機飛ぶのかな」そう独り言をつぶやきながらタクシーの窓から大連湾を見る。
    (晴れなければ飛行機飛ばない・・飛ばなければ日本に帰れない・・・帰れなければいいのに・・・)

    霧は飛行場までの道にずっと立ち込めていた。

    男は大きなケースを2つ持ち飛行場で小紅を待っていた。

    小紅を見つけると同じ事を言う「飛行機飛ばなければいい」と・・・。

    小紅は男と自分の運命を考えた。

    ほんとに飛ばなければ私たちの運命は変わるのかもしれない、一緒に暮らして一緒に起きて、食事して、そんな事が起こるのかも知れない。

    男はロビーの大きな「電光掲示板」を見つめる、チェックインは11:00。7番のカウンター。

    制服を着た航空会社の女性が7番カウンターに向って歩いている、次々と人が並んでいく。

    小紅は男の手を握った。     

    「月に一度は大連に来るよ。」という男の声に小紅は頷くけどそれは今日から後のことだ。

    今、男が飛行機に乗るのが小紅にとって一番怖い事だった、

    制服を着たガードが小紅の前に立ちはだかる。列に並ぶ男の背中を見つめる

    (もう彼の順番だ・・・わたしも日本に行きたい、付いていきたい・・・・・)

    80cm足らずの高さにあるロープが小紅と男を別ける、男は最後に小紅の顔を手で包みエスカレーターに乗って登っていった。

    飛行機は定刻に飛んで行き小紅の小さい希望と楽しかった男との思い出を空に運ぶ。

    「親愛なる小紅、少しの間お別れする。必ずまた戻ってくるよ。今日は有り難う」

    メールの言葉なんて要らない。電話してくればいいじゃない、と小紅は思う。

    (日本からも電話ください)とメールを返信する、ほんとにくれるのかな?

    縁(えん)が無かったのかな? 飛行機飛んじゃうし・・・

    「霧なんて大嫌い!嫌な奴」と口に出した小紅にタクシーの運転手は答える。

    「大連だから仕方ないよ。おねーさん」

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    明天 第14話

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    「わたしの幸せ」と「相手の幸せ」
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    身体を壊した小紅は店に出ることが出来なくなった。

    お客から電話が来ても「休んでる」と言えばお客は別の店に行く、数日も休めばお客は離れていくのがこの仕事だ。

    肝臓と胃が腫れていると医者に言われた、確かに食欲もないし眩暈がする。

    小紅は部屋で過ごしながらお客に連絡を続けた。

    病気になった女の子にメールを返す客はひとり、ふたりと居なくなる、1人だけ小紅を心配し病院にも付き添ってくれた日本人の男が居た。

    病院のお金を出してくれたわけじゃない、働けない分の生活費を出してくれたわけでもない、

    ただ心配して毎日メールをくれたその日本人の男の事を小紅は愛するようになった。

    あれだけお金に執着していた小紅が日本人の男を好きになるなんて慧慧と劉雪は不思議だった。

    その男は小紅が店にいても毎日来るわけでもないし、会いたいとか言うわけでもない、

    ただ毎日励ましの言葉を電話とメールで送り続けた、小紅はその言葉を待ち続けるようになり男を愛するようになった。

    「結婚できるわけじゃないのに・・どうして? どうせ日本に奥さんいるんでしょ?」

    小紅はそれを言わないでくれと言うのだ

    「結婚するとかじゃなくて、気持ちや心の問題」と言う、劉雪には少し判る。

    男と女が会う仕事だからそういうことが起こってもおかしくない、相手の好意や気持ちを受けてそれでも冷静に居られるほど経験はない。

    「日本人だから」とか「若いから」とかはあまり関係ない。

    私たちの判断の基準って「いい人」か「悪い人」かだけなんじゃないかな、と思うのだ。

    慧慧は違うと言い張る、結局は好きになっても一緒に居られないような男なら要らない。

    「わたしの幸せ」と「相手の幸せ」は共通していないといけないんだ。と

    3人は3人の違う気持ちを持ちお店で「お客」という男に毎日接してる、小紅のように気持ちが変わって行くこともある。

    「明日はわたしと映画いくんだよ」と慧慧は小紅に電話で念を押した。

    「うん、判ってる。お昼までには帰るから、じゃ!明日ね」

    小紅の外泊を認めて慧慧と劉雪は二人で部屋の掃除を始めた、「でもね、慧慧。私昨日ね、明美に聞いたんだけど・・アノ人は他の店に彼女いるんだって」

    「ふーん、でも仕方ないのよ、それは小紅の問題だしそれでも好きなのかもね」

    事実か嘘かの問題じゃないんだよね、小紅の気持ちの問題なの と言いながら慧慧は

    掃除機のスイッチを入れる。

    「将来はどうなるのかな」と言う劉雪の声は大きな掃除機の音に掻き消されて慧慧の耳に届かない。

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    明天 第13話

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    慧慧と手を繋ぎ勝利広場を歩く、夕方になるまで時間を二人でつぶして夜の食事は小梅を誘って3人で食べたり、

    小紅も途中から来て4人になったり、食事の話題は生活の事や夢や勉強の事、小梅の彼氏が出来て結婚したいと言い、

    小紅は好きな日本人が帰国してしまうと泣く。

    そんな日々が流れていった、季節は夏から冬になり毎月毎月3千元を返す劉雪、故郷にも千元送り、

    小紅と慧慧と暮らす部屋の家賃も払えば大してお金は残らないけど別に不満でもない。

    あの日・・・・・・・・・慧慧は下班の前にママさんに呼ばれた。

    「慧慧 あなたの妹が交通事故に会ったって聞いたけど、どうしたの?」

    「妹じゃなくて、一緒に故郷から出てきた友達なんです」

    同伴をやめて遅刻して店に来る慧慧を心配していたママさんは全ての事情を聞いた。

    手術にお金が必要なことを聞いたママさんは1万元を慧慧に貸すことにした、

    この日の翌日、一番年長の「鮎子」が慧慧に声をかけた。

    「2万8千元あるのよ」と紙袋に入れた100元の紙幣を慧慧に渡す

    みんなで少しだけど集めたお金がいつのまにかこんな大金になっていた。

    勿論、店に来たお客さんの何人かも出している、それは無償の好意だ。

    慧慧は何度も頭を下げて「ありがとう」と言ったが、すぐに劉雪にも小梅にも話せずこんな大金をどうしようと思い悩んだ。

    借りたら返さないといけない、この先も返すあても無い。

    目の前の大金を見ながら使ってしまうわけにも行かない、小紅は慧慧につきそい病院に行き劉雪と小梅に事情を説明し「手術を受けて元の身体になるように」と言った。

    ある決心をして劉雪は手術を受けた。このお金は必ず返す、一年以内に必ず返す。

    チャイナドレスから見える劉雪の左足と右腕には消えない傷跡があるけど構わないし

    気にしない、お客に聞かれても平気だし、(わたしは別に可哀相じゃない)って思える。

    店で働く劉雪に日本語を教えてルールを教えるのは慧慧の役目だった、慧慧はもともと

    綺麗な女の子だったから人気があったが、劉雪は素直な可愛さと笑顔が人気になり店の中でも指名が多い女の子になっていく。

    小紅と3人で下班の後はお店のタクシーに乗って部屋に帰る、

    「見て!!小紅!慧慧!今日の「月」は綺麗よ」タクシーの窓から見える半月を見て劉雪は叫ぶ。

    慧慧は劉雪の膝に顔を乗せて窓から月を見た。

    小紅もつられて助手席の窓から顔を出す、「気持ちいい~」

    唄い出す小紅の声に慧慧も釣られて唄う、劉雪はいつか故郷で見た月を思い出すが泣く事はやめた。

    お金のために仕事をする、どんな仕事でもそれは同じこと。

    そう思いたいし思わないと生活が出来ない。小紅は時々そういいながら昼間の仕事をしている友達と喧嘩になる。

    料理の店からクラブの仕事に変えて、恋人とも別れた。

    お客さんからの電話の声と友達への電話の声も変える。

    それが当たり前と小紅は言う、慧慧も劉雪もそういう小紅を強くて頼りがいのある女の子だと思っていた。

    女同士で居るとだらしない小紅がお客と同伴で食事する時は実によく動くしメールや電話もマメにしてる。

    「慧慧や劉雪みたいに綺麗じゃないから仕方ないんだよ」と言いながら小紅は売り上げの上位にいつも居る。

    お酒も強い、強いから飲む。

    いつものように飲み、酔った小紅は帰りのタクシーで窓を開けて「月」を見た、少し眩暈がしたのか月が揺れている。

    チカラが抜け目の奥に花火が点滅し小紅の意識はなくなっていった。

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    明天 第12話

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    第11話

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    来た日と同じ
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    一ヵ月後の病院のベットで劉雪は起き上がり自分の手足を見つめていた、

    左足には全くチカラが入らない。右手は握ることが出来ない、事故の状況も思い出せない。

    あの時思ったことを公安の人に話しても、その婦人公安の人は顔を振るだけだった。

    頭のスキャンは正常だったけれど時々激しい頭痛がする。

    雑誌や本の字を読むと眩暈が起こる。自分が一瞬の間に「なにもかも不自由」になった事に劉雪は気がついた

    (生きててもしょうがないじゃない・・・せっかく頑張ったのに、これじゃ生きてても・・・)

    そんなことが頭に浮かび激しい頭痛が襲ってくる。頭を抱えても右手の実感がない

    外に行こうと思っても誰かを呼ばないと自分で歩けない。

    ベットで自分の手を見つめて劉雪は突然大きな声で泣き出した。

    もう何度も何度も泣いた。

    隣のベットのおばあさんがベットから降りてきて劉雪を抱き優しく寝かせて布団を掛ける、布団をかぶり劉雪はなおも泣く。

    ベットを照らす日差しが傾く、背中を撫でてくれていたおばあさんの手はいつの間にか慧慧の手に替わっていた。

    「劉雪、泣かないのよ。足も手も元に戻るの、今は休む事よ。」

    慧慧は劉雪の背中を見つめながらそう言った。

    今はそれしか言う事が出来ない、慧慧ももう何度もこの病室で泣いた。

    今も涙が出てくる、

    小梅の仕事がもうすぐ終わりやって来る。

    慧慧は小梅と交代で店に行く、お客の同伴も食事の誘いも一切断り、店に罰金を払っても慧慧は劉雪の側に居ることにした。

    一ヶ月が経っても劉雪の手も足も動かない、これからも動かないとしても慧慧は劉雪の側に居ようと決めた。

    小梅は劉雪を故郷に返す事を言うけど、劉雪は反対した。

    「わたしが劉雪を治すの、どうせ故郷に帰っても劉雪は母親の面倒になるだけよ」劉雪の母親を知る慧慧はそう言う、小梅はもうなにも言わなかった。

    病室のドアが開いて小梅が顔を出す。

    手にはケーキとパンを持っていた、3人はベットに座りお茶とパン、ケーキを食べる、そういうときだけ劉雪は笑う。

    道が凍って歩きにくいことや「今日のお客さん」の事、デパートで安売りするモノ、

    丸い顔の男が居なくなった事、慧慧も話す。「お店の事」を劉雪も小梅も興味がある。

    7時になると慧慧は仕事に行く、小梅は劉雪を寝かせて顔をつけてつぶやく、

    「劉雪・・早くよくなりますように・・・」慧慧はそれを見ながらドアを閉めて出て行った。

    病院の前でタクシーに乗り、店の場所を告げる。

    走り出したタクシーの中で慧慧はどうすれば劉雪が元のように元気な身体になれるのか考えた。

    「筋肉が裂けて骨折してる。元のように腕を動かす事は難しいよ、何度も手術するか長い時間も掛かる。

    お金も掛かるよ。」医者の言った言葉を思い出す、

    入院の費用は払える、でも手術の費用は・・・・・

    慧慧はタクシーの外に広がるネオンを見つめながら考える。

    「お金が必要」たった数行の言葉だけが繰り返し消える。

    小紅は慧慧のぼんやりとした様子に気がつき声を掛けた。

    「サキ? どうしたの?元気ないね。今日は劉雪はどうしたの?元気なかったの」

    小紅はそう言い慧慧の横に座った。

    お客が来るにはまだ時間がある、今日は水曜日だからそんなには混まないだろう。

    慧慧は自分の悩みを小紅に言う、周りに座る友達の女の子も聞いてくるので答えた。

    吉林省から来た「華絵」市内に親と住んでる「ゆか」、一番年長の「鮎子」

    みんなそれぞれ事情は違うけどお店の中ではよく話す仲間だった。

    いつも静かな「香織」が涙を流す、自分の弟がこの間、交通事故にあったばかりだ。

    店の中に静かにそっと慧慧の話しは伝わっていった。

    2ヶ月が過ぎようとしたとき劉雪の右手はチカラが入り始め握れるようになってきた。

    左の足もなんとか自分で歩けるようになる、大きな傷跡は残ったけど劉雪は少し明るくなってもう病室では泣かなくなった。

    そいえば何日も部屋に戻っていない、劉雪は一日部屋に戻る許可を取り小梅と二人で帰る。

    小梅は劉雪を抱えるように部屋への階段を上がりドアを開けるとそこには慧慧が食事を作りテーブルに並べて待っていた。

    ビールを少しと慧慧の作ってくれた食事を食べ、3人で部屋に眠る。

    ベットのへこみも床に寝てる小梅の寝言もなにもかも、故郷の黒龍江から慧慧と二人で電車に乗って大連に来た日と同じ、劉雪は慧慧と手を繋ぎ眠る。

    「劉雪、なにも心配しないのよ。まだ私たちは若いもの! 頑張れる。ね?」

    慧慧はそう言って手を強く握る、感覚のまだ薄い右手は慧慧の思いを確実に伝えてきた。

    「生きること」を否定するなんていけないことだ、働き、食べて、夢を持つ、希望を叶える、

    故郷へ帰るのはその後でいい、劉雪は3ヵ月後、慧慧と同じ店に現れた。

    入院の費用、手術のお金を慧慧と慧慧の仲間達に返すため、白いドレスを着て

    お店の入り口に立つ、小梅はなにも言わなかった。小紅、慧慧、劉雪の3人は一緒に

    暮らし始める。 電車に乗り大連に来て1年6ヵ月後の事だった。

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    明天 第11話

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    白い光
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    数ヶ月が経ったある晴れた日に劉雪はいつものように仕事に小梅と行った。

    その日は少し頭が痛くて風邪を引いたのかと歩きながら小梅とそんな話しをし夕方から降り始めた雨に1人で部屋に帰る。

    途中思い出し明日からの新しいカタログを見ながら、来年の何時頃、3人で故郷に帰ろうかと思いふと顔を上げた・・・

    折からの雨に視界を遮られたタクシーはピンクの傘をさし路に立ち止まる劉雪を跳ね飛ばした。

    大きなブレーキの音と手に持っていた傘が雨の中に舞い上がる光景しか劉雪は覚えていなかった。

    小梅の携帯が鳴り、事態を知らされた時は劉雪は病院に運び込まれ意識が無い状態だった。

    病室のガラスの向こうのベットで真っ白な顔の劉雪が目をつぶっている。

    ガラスをたたき声を上げてもなんの反応もしない劉雪に小梅は「劉雪!」と呼び続けた

    小梅は泣き疲れガラスの下に座り込み慧慧に電話をする。

    数回の呼び出し音の後に出た慧慧は寝起きのように答えた。

    「劉雪が車に跳ねられた」それだけ告げて小梅は電話を切る、どこの病院か、容態のことも言わなかった。

    慧慧はすぐに折り返して掛けてきた、小梅は初めて重要なことを慧慧に伝えていない事に気がついた。

    白い光が自分の周りを包んでいる。

    自分が自分でないような空気のような動き、暖かいわけでもなく、冷たいわけでもない、

    光が少し遠くなった。

    自分の名前が呼ばれる感覚、  傘   空が動いていく

    「劉雪!」

    声は劉雪に届いた。 

    目を開けた劉雪の上の小梅と慧慧の顔が重なる。
    (なぜ・・ふたりとも、一緒にいるの?)

    「劉雪!」  

    ぼんやりとする頭にもう一度声が届く、今度は慧慧の声だ。

    劉雪は目をつぶりまた白い光を見た。

    まぶたの裏にある白い光の中に母親の顔も見える。

    手が握られてるから握り返す。

    振られてる・・耳元で名前を呼ばれてる

    劉雪は目覚めた。

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    明天 第10話

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    元気でね
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    劉雪は仕事にも慣れてきて明るい声で職場でも友達がたくさん出来た、

    いつもと同じ小梅と一緒に食べて寝て仕事して故郷にお金を送る生活に慣れてきた。

    劉雪に少しの変化があるとすれば同じお店に居る「李信」という男の子と食事したり下班(注1)の後にお茶をのんだりすることだ。

    別に李信が好きだとかじゃなくてなんとなく「話の合う友達」程度の事で二人を見ている小梅も気にしていなかった。

    慧慧は時々だが劉雪に電話をくれる、仕事の事や一緒に働く女の子の事、ママさんと呼ぶ責任者のこと、

    日本人の男の事、慧慧から聞けば聞くほど劉雪は「大変な仕事なんだ」と思う。

    それを出来る慧慧を凄いと思う、そんな感想をある日李信に話すと、李信は顔を曇らせて言う

    「お金がたくさん手に入っても失うものもたくさんあるんじゃないか」と

    劉雪は単純になんのことか判らないけど李信が慧慧の仕事を嫌いなのは判った。

    「いいじゃない? 大変なんだから給料も多いんだよ」と反論しても李信はその話しを避ける。

    そういえば小梅も慧慧の仕事の話を避けてるようだ。

    もうすぐクリスマスになるから劉雪の携帯売り場も忙しくなった、ガラスケースの中で

    新しい携帯電話がたくさん飾られて毎日のように売れていく。

    小梅も劉雪も毎日のように帰りが遅くなって二人で外の食堂で夕食を食べるようになった、

    「今月はお給料が多いだろうね」「でも毎日疲れるね」「仕方ないよー」

    一年に一度のこの時期は高額な携帯がたくさん売れる。

    慧慧からメールが来た、「明日の午後にお店に行く」小梅に言うと

    「久しぶりに3人で珈琲飲んで話そうか?」と言ってくれた。

    翌日、慧慧は日本人の男と一緒に売り場に来て新しい携帯を買いすぐに帰っていった。

    がっかりする小梅と劉雪にその日の夜、慧慧からメールが来た。

    「今日は話せなくてごめんなさい、今度は休みの日に会います。そのときはたくさん話しをしようね。今日は新しい携帯買ったから今使ってる携帯は劉雪にあげる」

    嬉しいけど劉雪は慧慧のことが心配になる。小梅も同じだろう、

    「慧慧はどうなっちゃうの?」劉雪はそう言う、小梅は慧慧に電話をする。

    電話の向こうの慧慧はメールと違い口調も面倒くさそうで小梅も話しているとつらくなる。

    心配しても仕方ない、慧慧には彼女の生き方があるんだから邪魔してはいけない

    のだろう。小梅は話しながらそんな事を思い「元気でね」と電話を切る。

    注1・・・下班=シャァバン=退勤すること。

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    ☆しばらくの間、尖閣問題中心にpostしようと思います。我慢してきましたが、いい加減きれましたw それと私が今、日本在住というのが大きな理由なんですがね。
    ☆やっと「明天」完結しました。(2/27)
    ☆大連を舞台に3人の女の子ストーリー「明天」を始めました。よろしくおねがいします
    ☆久しぶりの更新です。「あなたの中国語」が完結するまでkskします(4/5)
    ☆「はまった男の恋物語 第三弾 あなたの中国語」転載開始しました。今回も熱いストーリーですよ(6/11)
    ☆恋する千羽鶴全30話完結しました。ありがとうございました。(6/9)
    ☆長らくさぼっていましたがようやく更新のめどがつきましたのでこれからもよろしくお願いします(5/19)
    三體牛鞭勃動力販売用ショッピングカートを新設しました。
    もっと便利にお買い物ができます(11/23)
    ☆恋する千羽鶴転載開始しました。(10/19)
    ☆はまった男の恋物語全65話完結しました。読んでくださった方ありがとうございます。(10/13)
    ☆22万PV達成しました。ちゃいすぽ!さんに掲載されてから一気にカウンターがあがっています(9/26)
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    ☆21万PV達成しました。どうもありがとうございます(9/21)
    ☆skypeボタンを付けました。でもオン・オフラインの表示がリアルタイムで表示されないっす。タイムラグあり杉orz。(9/19)
    ☆先月から北京駐在になっちゃいましたorz
    ちょっと忙しいので更新が滞ってますが、近々再開できると思うのでもう少々おまちください。(7/10)
    ☆はまった男さんのお友達の恋話があるのですが、転載が追いつかないので、今回の物語が完結したらそちらを転載しようと思ってます
    ☆帰国しました。やっぱり日本は最高です。(5/30)
    ☆ただいま北京に長期出張中ですorz 更新が遅れるかもしれませんが見捨てないでください(5/10)
    はまった男の恋物語の転載ですが、容量がかなり多いので、がんがってkskします!面白かったらコメントでもつけてください。遠距離恋愛から福建へとまだまだストーリーは続きますよ~~~(4/25)
    はまった男の恋物語本スレで私が転載しているのが見つかってしまいました。恥ずかしい限りです(m_m)ペコリ
    本スレに書き込みをして場の空気を乱したくはないので失礼とは思いますが、こちらでご挨拶にかえさせて頂きます。(4/22)
    はまった男の恋物語転載開始しました。かなり熱い物語です。おたのしみに!!(4/21)

    ★恋する千羽鶴★
    全30話完結!!!
    第1話はこちらから

    ★はまった男の恋物語★
    全65話完結!!
    出会い編(全五話)→第一話はコチラ
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    ★中国駐在員Aの没落★
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